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電子ペーパーと電子書籍

ディスプレイと入力デバイス

電子ペーパーと電子書籍

これからのディスプレイということでもうーつ注目すべきものは「電子ペーパー」である。
電子ペーパーは、電源を切っても表示内容が消えずにそのまま残るという特徴を持っている。バックライトが要らないため、プラズマや液晶ディスプレイと比べて軽く、薄く作ることができる。
表示速度は他のディスプレイほど速くはないが、「紙に印刷されたものを読むような見やすさ」というところにフォーカスした開発が進んでいる。
実際に見ないと伝わりにくいが「表示」というより「印刷」されたものに近い。
「大型化」や「性能向上」を目指す従来の方向とは異なる思想に基づいて開発が進んでいる。

■電子ペーパーを採用している製品で最も広く知られているのは米アマゾン杜の電子ブックリーダー「Kindle」だ。
当初は「白黒表示ではビジネスにならない」と批判的な見方が強かったが、数十万台規模で普及が進んでおり、一定の評価を得ている。
今後更に量産化が進めば、繰り返し使うものは紙を使い捨てるよりもコストがはるかに安上がりになる可能性がある。
新聞や雑誌などはその典型的な例と言えるだろう。電子ペーパーの材料はカーボンなどであり、構造も極めてシンプルである。これはリサイクルが容易ということに留まらず、将来的にもコストダウンの余地が大きいということでもある。
■電子ペーパーを研究しているメーカーは多いが、商品として成立した例はKindle以外にほとんど見られない。
電子ペーパーはコストが安いため、単体で収益を成り立たせることが本質的に難しいことが背景にある。
仮に1枚の単価を1000円として1万放出荷できたとしても、売り上げは1000万円にしかならない。これでは、設備投背はともかく従業員1~2人を雇うのが精いっぱいということになる。
電子ペーパーのようなビジネスは「部分最適」では立ち上がらない。 トータルで収益を考える「全体最適」のビジネスモデルが不可欠である。

電子ペーパー市場の現状と将来展望

2009年の電子ペーパーモジュール市場規模は、数量ベースで前年比約651%の1,073万枚、金額ベースでは前年比約1030%の337億円であった。 2008年から2009年にかけ、電子ペーパーモジュールの中でも比較的大型サイズで、単価の高い電子書籍端末向け需要が好調に推移したことにより、金額ベースでの伸びが数量ベースの伸びを上回った。
数量ベースで見ると、電子タグ向けは前年比312%の伸びを示し、電子ペーパーモジュール市場の約15%を占めるに至っている。 サイズが電子書籍端末の10分の1と小さいこともあり、金額ベースでは2.4%を占めるに過ぎないが、電子タグ向け市場の約6割(数量ベース)はブリヂストンの電子粉流体方式がシェアを握っており、電子ペーパーモジュール市場では存在感の薄いと言われる日系メーカーが検討している。
その他、携帯電話、ICカード、サイネージ/電子POP、及びその他(腕時計、USBメモリ、機器の表示部分等)のアプリケーションでも徐々にではあるが採用実績が出始めつつある。
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「iPad」に惑わされるな

電子ペーパーの価値はモノクロ・静止画領域にあり

2009年における電子ペーパーモジュールの用途のうち約9割(金額ベース)を電子書籍端末/電子ビュー和向けが占める。 この電子書籍端末/電子ビューワ向け市場が形成されるきっかけとなったのは、2007年から米国でAmazonが発売を開始している「Kindle」の成功である (販売数量を大幅に伸ばした「Kindle2」は2009年発売)。
Kindleは米E Inkのマイクロカプセル方式を採用した6インチのモノクロ電子書籍端末で、価格は399ドルであった。 Kindleが成功した背景には、「端末の魅力」というよりも、通信料不要の無線インターネットを使い、「Kindle Store」で書籍だけでなく、雑誌や新聞なども含め、42万種類もの豊富なコンテンツを場所や時間を選ばずダウンロードできるようにした「仕組みの構築」」によるものである。 本を読むという用途に電子ペーパーのディスプレイが適していた(反射型、紙に近いコントラスト、ほぼ180°の視野角、機器が軽量・薄型、長時間駆動が可能等) からこそ、電子書籍端末としてユーザーに受け入れられた
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